みみょうグループは、大正14年4月に、広島市南段原町において、松尾シズが「仏に手を合わせる子をつくりたい」と願って創設した「微妙幼稚園」を母体にスタートしました。
現在では、社会福祉法人微妙福祉会、学校法人微妙学園、学校法人翠光学園の3法人からなり、保育園、放課後児童クラブ、幼稚園、幼保連携型認定こども園、子ども支援センターの計12施設を運営しております。
みみょうグループの保育所(全7か園)、保育所型認定こども園、放課後児童クラブ、地域子育て支援拠点事業の運営を行っています。
大正14年に広島市南区段原に開園した微妙幼稚園(現 幼稚園型認定こども園「認定こども園みみょう幼稚園」)を運営しております。
昭和50年に広島市安佐北区口田に開園した翠光学園幼児部(現 幼保連携型認定こども園「すいこう認定こども園」)を運営しております。
みみょう幼稚園は、大正13(1924)年9月に準備を開始し、翌年の大正14(1925)年4月に開園しました。創設者である松尾シズは、「仏様に素直に手を合わせる子を育てたい」という思いから、日曜学校の連日開催を経て、幼稚園を設立しました。「微妙(みみょう)」という園名は、京都の谷口博士によって名付けられたと伝えられています。しかし、その詳しい由来については長らく明らかにされていませんでした。全国にただ一つのこの園名の背景について、近年、記念誌の発刊や記念講演会を通じて、その意味が二つの視点から語られました。
記念誌には、三原の私立幼稚園昭和園の前理事長・故小島文章先生が、「佛説阿弥陀経」に記されている極楽浄土の蓮池の花の描写について言及しています。この経典では、
と表現され、蓮の花がそれぞれの色で光り輝く様子が描かれています。その意味は、青い花は青く、黄色い花は黄色く、赤い花は赤く、白い花は白く、それぞれが自分の色で輝き、何とも言えない美しさを放っているというものです。このことから、「微妙」という名前には、「一人ひとりの子どもが持つ個性を大切にし、それぞれの光を放ちながら成長することを願う教育理念が込められている」との記載がありました。
また、前・鎮西敬愛学園元校長先生が「佛説阿弥陀経」の一節にある「微風吹動(みふうすいどう)」について言及されました。
この経文には、極楽浄土では常に妙なる風が吹き、宝で飾られた木々が揺れ動き、天蓋(仏像などの上に掲げる装飾)が揺れ、何とも言えない美しい音「微妙音(みみょうおん)」が響くと記されています。その音色は、何百何千もの楽器が一斉に奏でるような壮麗な響きを持ち、それを聞いた者は自然と仏を想い、仏の教えを信じ、仏を敬う心が生まれるとされています。この解釈から、「微妙」という名前には、子どもたちが多様な響きを持つ音に触れ、仏の教えを心に宿すことを願う意味も込められていると考えられます。
創設者である松尾シズも、「妙なる音を聞かせてやりたい。何百何千の妙なる微妙音、それは『南無阿弥陀仏』という声ですが、この妙なる音を聞かせることで、仏様のことを心から想い、仏様の教えを信じ、仏様を大切にする仲間を想う子どもを育てたい」と願っていたとのことです。
以上のことから、「みみょう」という名前には、極楽浄土の美しい蓮の花のように、子どもたちがそれぞれの個性を大切にしながら輝くこと、そして微妙音のように、心に響く豊かな経験を重ねて成長することへの願いが込められていると考えています。みみょうグループは、この願いを受け継ぎ、これからも子どもたちがのびのびと育つ環境を築いていきます。